何となくうまく記事が書けなくて、
はや4月になってしまいました。
前回はビタミンDの生理作用として骨やCaの代謝について書きました。
この骨やCaの代謝に関する生理作用はいわば古典的なもので、
近年その他の生理作用が注目されています。
そのあたりこのことを書くのに
ネットをいろいろと検索していて、次のサイトに至りました。
>ビタミンDの効用
新百合ヶ丘総合病院 袴田先生のコラムなんですが、
わかりやすくて、これ読んでいただいたらOKです!
・・・て、これで終わりだと
当院のブログが埋まりませんので(^_^)、蛇足ですがもたくさと続けます。
ビタミンDのその他の注目されている作用とは、
ざっくりと言えば、
・免疫力の向上
・アレルギー症状の改善・・・アトピー性皮膚炎や花粉症の改善
・うつなどのメンタル症状に効果的
などが挙げられます。
その他、Wikipediaには、
”ビタミンDの不足は、高血圧、結核、癌、歯周病、多発性硬化症、冬季うつ病、末梢動脈疾患、1型糖尿病を含む自己免疫疾患などの疾病への罹患率上昇と関連している可能性が指摘されている”
とも書いてあります。
こうした生理作用があるということを覚えるだけでもいいのですが、
ちょっと気になった記事を探して紹介してみたいと思います。
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まずは先述の新百合ヶ丘総合病院”ビタミンDの効用”の記事から。
”まず、免疫力の向上やアレルギー症状を改善する作用です。ビタミンDには細菌やウイルスを殺す「カテリジン」というタンパク(抗菌ペプチド)を作らせる働きがあります。また「β-ディフェンシン」という抗菌ペプチドを皮膚上に作らせ、バリア機能を高めていることもわかっています。”
この「ディフェンシン」という抗菌ペプチドですが、
当院のブログでも一度出てきています。
>その他の補中益気湯の効果に関する作用機序
いわば抗生物質の様なもので、ウイルスにも有効な物質を
生まれつき持っているらしいのです。
その時に、「へぇ~、そんなものが身体で作られてるんだ」
くらいには思っていました。
やっぱり自然免疫って偉大です。
もちろん獲得免疫も大事なのはいうまでもありませんが、
自然免疫は未知の相手に対しても戦うことができます。
ここで、さらにネットを調べていたら、
ビタミン広報センターさんのところに、
ビタミンDとインフルエンザの話が書いてありました。
>インフルエンザに対する免疫力の検証 ビタミン D と先天性免疫とインフルエンザの関連
元ネタは、”On the epidemiology of influenza”という論文です。
COVID-19が流行ってからは、
インフルエンザも何となく1年中流行っている様なのですが、
昔はインフルエンザと言えば冬の風物詩でした。
なぜ冬に多いのかと言ったことは昔は謎だったそうですが、
近年ビタミンDが抗菌ペプチドに必須だということがわかり、
そのビタミンDの血中濃度が季節的な変動をしていることがわかり、
ビタミンDがインフルエンザに対する抵抗力に影響を与えている
可能性が考えられました。
そこでビタミンDを予防的に投与した群としない群で
無作為比較試験 (RCT) を実施したところ、
ビタミン D の 顕著な予防効果が発見されたとのことでした。
この記事にはもう一つ大切なことが書いてありました。
それはビタミンDがマクロファージにも影響を与えているとのこと。
”ビタミン D の存在により、
炎症誘発性サイトカイン、インターフェロンγ、TNFα、IL12 が抑制 され、
複数の PAMP 受容体の細胞発現が
ダウンレギュレートされるものと考えられる”とあります。
PAMPとは、病原関連分子モード(pathogen-associated molecular patterns)
と呼ばれるもので、いわばウイルスの指名手配写真みたいなもので
そのPAMPの受容体がビタミンDが増えると減るというわけです。
一見、自然免疫に逆行する様な気がしますが、
どうもサイトカインストームを抑制してくれる様なのです。
長くなってきたので続きは次回。