先日ワインセミナーのお話をしました。
いい機会なので、自分のワイン歴の記憶をたどってみました。
初めてワインを飲んだのはいつだったかなあ~と。
・・・そんなにはっきり覚えているわけではないのですが。
僕は高知医科大学(現在の高知大学医学部)出身ですが、
高知医科大学に入学する前に、
1年間金沢大学理学部生物学科に通っていました。
昔の金沢大学は、旧金沢城跡の中にあって、金沢のどまん中で
繁華街も近く、いいロケーションにありました。
その頃の僕は、大学から歩いて15分くらいの所でしょうか、
今の金沢大学の医学部付属病院の近くに下宿していました。
そこは、同郷で高校の先輩が下宿していたところで、
その先輩が卒業するというので、そこを紹介していただきました。
その下宿というのが、曹洞宗のお寺でした。
そのあたりにはお寺が多くて、
僕が下宿していたお寺の隣にもお寺があって、
そこは一説には尾形光琳の墓があると言われていましたが、
当時の僕は日本画に全く興味もなかったので、
特別何も感じるわけでもなく、「ふーん」という感じでした。
ま、それはともかく、「お寺に下宿」なんて聞くと、
さぞや戒律の厳しいところで、修行もしていたのではないかと、
思う人もいらっしゃるかもしれませんが、
そこでは、女人禁制さえ守れば、
別に何も普通の下宿と変わるところはなく、
朝の勤行に参加しなければいけないわけでもなく、
座禅をくんで瞑想しなければいけないわけでもありませんでした。
お酒についても、お寺の山門の傍らには、
「不許葷酒入山門(くんしゅさんもんにいるをゆるさず)」
という石の柱は立っていましたが、
僕の記憶が間違っていなければ、部屋での飲酒はOKのはずでした。
(↑なんか、書いているうちに、本当にそうだったか、心配になってきた。
ひょっとしたらこの記憶は高知に行ってからのものかも。
ま、いいか。)
そんなお寺の下宿に、
ど田舎の高校を卒業したばかりの若造がやってきました。
当時の僕は、ちょっと硬派を気取っていました。
(ま、今でもそうですが←ここ、突っ込んでください)。
・・・というか、ど田舎から出てきてファッションセンスもなく、
気の利いた会話もできない、特に容姿がいいわけでもない青年で、
(ま、今でもそうですが)見るからに女性にもてそうでもなく、
しかたなく硬派のふりををしたかったんだと思いますね。
そんな、若造が1冊の本と出会いました。
続きは明日。