本:メンタルを強くする食習慣4 

ひきつづき、
『小さな町の精神科の名医が教える メンタルを強くする食習慣』
という本を見ていきます。
興味を持たれた方は本書をご覧ください。

第3章 メンタルを強くする食習慣(p.195)

<オレソモレキュラー医学とは>p.198
オレソモレキュラー医学・栄養療法とは、
生体内の化学反応(代謝)を生体内物質を利用して正常化する治療法。
不調の背景にある部位や機能を推定し、
その再生や活性化に必要な栄養素を補うことで回復を図る。
正常な代謝の邪魔をする有害金属のデトックスなども範疇に入る。

栄養が改善すると、明らかにイライラやネガティブな思考が少なくなり、
処理能力が上がる人がたくさんいる。

<からだは無数の化学反応でできている>p.199
化学反応の触媒的役割をしているのが酵素。
その酵素の大半はタンパク質。
酵素を助ける潤滑油の役割を果たすのがビタミン。
ミネラルを含むタンパク質がビタミンの助けを借りて触媒となり、
化学反応が連鎖していく。

<タンパク質がなぜ大切なのか>p.201
いくらビタミンやミネラルを入れても
タンパク質が不足している状態では十分な効果が得られない。
一般に大人で1日60~70gのタンパク質を摂る必要がある。
・肉や魚・・・100g中約20gのタンパク質を含む
・卵1個は6gのタンパク質
・豆腐100g・納豆1パック(40g)で6.6g
・鳥や牛骨を煮込んだスープもアミノ酸が豊富

ただ、注意しなければいけないのが・・・
<タンパク質不足の人ほどタンパク質が食べられない>p.204
タンパク質不足で最も影響を受けるのは膵臓。
タンパク質を摂ってもすぐにお腹が張って苦しくなってしまう。
そういう人はパンやおにぎりですまそうとするので
ますますタンパク質不足になる。
そうした人には、消化のサポートを考えたプロテインを使用する。

基本的なことだが、以外と見逃されがちなのが咀嚼。
1口20~30回以上咀嚼すること。
タンパク質不足の人は、少量頻回食にして、
大根おろしやレモン水など消化を助けるものと一緒にタンパク質を摂る。

消化酵素を使っても消化が難しいほど
タンパク質が不足してしまったいる人には、アミノ酸のサプリメント。
ただし、 難点は、アミノ酸は高価なことと、
吸収率が高いので、取り込み割合によって
神経伝達物質のバランス(セロトニンの出方など)が変わってしまう
⇒のむとすぐにテンションが上がったり、反対に気分が悪くなる人もいる。
あくまで、アミノ酸は消化力がついてくるまでの「つなぎ」。

<タンパク質不足を知る方法>p.209
アミノ基転移酵素・・・AST/ALT
ASTやALTの補酵素はビタミンB6・・・VitB6不足だと、血中のAST/ALT↓

BUN
タンパク質が分解されてアミノ酸になり最終的に排泄されたものがBUN
アミノ基転移酵素がうまく働かなければBUNも↓
ただし、タンパク質不足だとBUNは低下するが、
腎臓の不調や丈夫消化管出血などで上昇することもあり、
数値だけでの判断は×
⇒「体感」を大切に
タンパク質不足だと元気が出なくなる
タンパク質が十分だと朝すっきりと目覚められる

アルブミン
血液中に最も多いタンパク質
栄養素やホルモンなどを輸送するトラックの役目
タンパク質が不足すると、ミネラルやホルモン、脂肪酸などが運ばれないことで、
代謝やホルモンバランスが崩れる。

アルブミンは毒や薬と結合することでそれらを中和する作用がある。
薬の副作用ばかり出てしまう人はアルブミン不足が原因の可能性がある。

※確かにどんな薬を出しても副作用を訴える人がいます。
そういう場合はアルブミンをチェックしてみるのもいいかもしれませんね。

血中アルブミンは浸透圧とも関連・・・低下するとむくみ

肝臓や腎臓の病気や感染症でもアルブミンは低下するが、
低栄養が原因の場合はタンパク質を摂る工夫をすれば増えてくる。

<タンパク質は摂れば摂るほどいいわけではない>p.214
タンパク質やアミノ酸を大量に摂るようにした途端、
メンタルに悪影響が出てしまう人がいる。

タンパク質は脂肪のように身体に蓄積しておくことができない。
過剰なタンパク質は分岐・排泄されるが、
このとき大量のアンモニアが生じる。
アンモニアは有害なのでBH4という補酵素を浸かって優先的に解毒される。
ところがBH4は神経伝達物質の生合成において
ビタミン・ミネラル以上に重要性が高い必須の補因子。
セロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリンなどの合成に欠かせない。
タンパク質を摂り過ぎたり、腸内細菌叢の悪化で大切なBH4が消耗してしまう。

続きは次回