前回の論文で、
ペットと見つめる時間が長いとオキシトシンの分泌が増える様だ
とお話しました。
まあ、パートナーがいればお互いに見つめあう方が、
よりオキシトシンの分泌が増えて幸せを感じやすいのだろうと思います。
でもね、日本人って人の目を見つめるのって苦手な人が多い様に思います。
かく言う僕も苦手です。
だからまじまじと嫁さんの顔を見ることもしませんので、
嫁さんが美容院に行って髪を切って帰ってきても気がつかないので
あきれられるのが茶飯事です(今や怒りもしません)。
日本人って以心伝心みたいな文化があり、
何となく空気を読むのが上手で、
見つめあわなくてもなんとなく相手の思うところを感じ取る、
そうした能力が秀でている傾向がある様に思います。
(だからダメなんだという話もありますし、
実際に空気を読めないのが悪いみたいな風潮など問題もあります)
パートナーと見つめあうのが苦手ならどうするか、
あるいはそもそもパートナーがいる人ばかりではありません。
あるいはパートナーが逆にストレス源になっている場合もありえます。
その時は以前触れた『親切は脳に効く』という本にも書いてましたが、
ペットと触れ合うというのも一つの方法です。
犬では先の論文にあったように、お互いに見つめあった場合、
双方にオキシトシンが増えるようですが、
他のペットではどうなんでしょう?
そういえば、「ペットの目を見つめる」というので一つ思い出しました。
昔、「とっとこハム太郎」というアニメが一時すごくはやりました。
(その後急速に下火になってしまったのがすごく残念です)
この「とっとこハム太郎」の最後のシーンでは、
飼い主のロコちゃんが、ハム太郎を見つめながら話をします。
ちょっとうろ覚えなんですが、
「今日は楽しかったね。
あしたはもっと楽しいことがあると思うの、ね、ハム太郎!」
というこの言葉でしめくくります。
このシーン、僕はすごく気に入ってました。
またアニメやってほしいなぁ。
まあ、それはともかく、
オオカミと同じ様に、ペットのオキシトシンは
犬と違って増えないかもしれませんが、
少なくとも飼い主側は増えるんじゃないでしょうか?
(勝手な予測ですが)
さて、でもペットでも目を見つめるのは
やっぱり苦手という人もいるかもしれません。
うちはペット飼ってませんが、僕はペットでも苦手じゃないかと思います。
それに、マンション暮らしなどでペットを飼えない人も多いと思います。
そうした場合は、どうすればいいか?
以前、『「安心のタネ」の育て方』という本を紹介したことがありました。
この本の中に、「ぬいぐるみの目をみつめる」という項目がありました。
これですね。
そんなぐらいで!と思う人もいらっしゃるかもしれません。
まあ、実際にそれでオキシトシンが上がるのかどうか、
そうしたことを研究した論文があるのかどうか
検索してみましたがちょっとうまくヒットしなかったのですが、
僕はなかなかいいんじゃないかと思います。
ぬいぐるみは触覚も刺激され癒されますので
さらにいいかもしれません。
実際にぬいぐるみセラピーなるものもある様です。
そういえば、関西ではお笑い番組に、
「千原ジュニアの座王」という番組があります。
芸人がお題に合わせて面白いことをやって勝ち抜いていくのですが、
このお題の一つに「ぬいぐるみ」というのがあります。
クマのぬいぐるみを抱いて目をみつめながら、
ボソボソとつぶやくわけです。
あんな感じですね。
まあ、あれは最終的にウケを狙って話をするわけですが、
オキシトシンアップにも有効かもしれません。
ただ、いい歳したおじさんの場合、
オキシトシンを増やすためとはいえ、
クマのぬいぐるみを抱いて
ぬいぐみと見つめあってたら気持ち悪がられますので、
くれぐれも一人の時にどうぞ。