Let’s Study 自然免疫! 2

自然免疫と言うとまず思いつくのはインターフェロンです。

以前、COVID-19が流行しだしたころ、
ある記事を読んで、
吸い込んだウイルスの量が少なければ、
”インターフェロンが初期消火をしてくれるので心配いらない”
と思うようになりました。
(まあ、「心配はいらない」は言い過ぎですが)
BCGと新型コロナ、分かっていることいないこと(後編)

ただ、インターフェロンという言葉が出てきたことで、
なんとなくわかったような気がして、
自分の中で思考停止になっていました。

自然免疫によってどのように病原体が排除されるのか?
実は自然免疫・インターフェロンという言葉があまりに印象的で
そのメカニズムについてあんまり考えていませんでした。

もともと僕が医学部を目指したきっかけは
分子生物学や遺伝子工学を勉強したかったからだったのですが、
大学に入学して、生物学や医化学、免疫学などを習ううちに、
ある程度満足してしまってそれっきりになってしまっていました。

卒業してから35年以上たっていますので、
今の細胞生物学や免疫学はかなり進んでいて、
知らないことだらけになっていました。

そこで、ちょっとアップデートしようと思っていたところ
『実験医学』という雑誌を見つけました。

2020年11月号 Vol.38 No.18 特集 腸内細菌叢生態学
2021年10月号 Vol.39 No.16 特集 口腔細菌叢
2021年6月号 Vol.39 No.9 特集 精神疾患の病因は脳だけじゃなかった
2022年1月号 Vol.40 No.1特集 夜明けを迎えたヒト免疫学
2022年2月号 Vol.40 No.3 特集 老化細胞を標的としたSenolyticsへの挑戦

などなど、今僕が興味をもっている分野の最先端の話が特集されています。
ただ、中身をちょっと見てみたのですがかなり難しくて歯が立ちません。
まあそれでも、本棚に並べておくだけで結構満足するものです。

今回:2022年3月号 Vol.40 No.4 では
「RNAワクチンの先の基礎研究」という特集が組まれていました。
実験医学online2022.3


特集の意図はmRNAワクチンがどのようにして抗体を作るのか
それをふまえて新しいワクチンつくりを模索したい、
みたいなことを学ぶためと思われますが、それには、
自然免疫、中でも核酸代謝と生体防御について知る必要があり、
多くをそのメカニズムの解説にあてられています。

前置きが非常に長くなってしまいましたが、
それでは核酸代謝のメカニズムについて見ていきましょう。

次回に続く