Webinar:「粘膜バリア機能とマイクロバイオームから漢方薬を考える」

もう1ヶ月以上前になってしまいましたがWebinarの話を書きます。

最近セミナーがWebで行われることが増えて、
遠くで行われているものや専門分野と異なるものでも、
結構気軽に見ることができるのでいろいろ見ています。

今回はもともと消化器領域のセミナーだったのですが、
ツムラの営業の方が当院のブログを読んで、
腸内細菌に興味があるならいいセミナーがありますよ、
と教えて下さったのでWebで参加させていただきました。

今回は、
Meet The Expert 2021~Gastroenterology of Kampo~
という企画で、今回が3回目だったそうなのですが、僕は初めて参加。

講師は京都府立医科大学大学院医学研究科
生体免疫栄養学講座 教授 内藤裕二先生。
講義の内容を書き留められた範囲、理解できた範囲で、
自分の備忘録としてちょこっとアップします。
(内容の正確性については保証しかねますのでご了承下さい)

まずは腸内細菌についての研究の歴史から。
>E・メチニコフ・・・乳酸菌による長寿説、1908年ノーベル生理学・医学賞
>アンリ・ティシェ・・・健康な小児の糞便から嫌気性細菌の一種Bifidobacterium(ビフィズス菌)を分離
>北里柴三郎・・・破傷風菌の培養に成功
破傷風菌は嫌気性菌で水素を吹き込むことで成功した。
実は大腸の中も同じような環境なのだそうです。
第1回ノーベル生理学賞・医学賞の候補に。
>光岡知足・・・『腸内細菌の話』という本。
生後ビフィズス菌が腸内に生着し年齢とともに減っていく。

日本人の腸内細菌叢は5つのパターンに分類できるのではないか
すなわち:
Type1:R type・・・ Ruminococcus科が多い
Type2:B1 type・・・ Bacteroidesが多い+Faecalibacteriumが多い
Type3:B2type・・・ Bacteroidesが多い+Faecalibacteriumが少ない
Type4:Bif type・・・Bifidobacteriumが多い
Type5:P type・・・ Prevotellaが多い:肉をあまり食べない、菜食主義者などに多い

漢方に関してのクエスチョン
・同じ漢方薬でも個々人で効果が異なる
・同じ人でも効くときと、聴かない時がある
・長期に服用すると効きやすくなることがある

現在流行中のSARS-Cov-2について
解熱して喀痰から消えても便中からインフルエンザウイルスが
検出される=手洗い励行

COVID-19でも同様だろう
手洗いが重要
手は肩より上には上げない
トイレは蓋を閉めてから流す

分泌型IgAが誘導されると感染しない⇒経鼻ワクチンの開発に期待

SARS-Cov-2ウイルスは口に感染、唾液を通じて拡大する
mRNAワクチンは唾液中の分泌型IgA、IgGが2回うつことで増加する

つづきは明日