今年のゴールデンウイーク3 耳岩菩薩 

今回、滝を見たくて龍双ヶ滝に行ったのですが、
思わぬ収穫がありました。

龍双ヶ滝の石碑の横に看板がありました。

その看板を見ると「耳岩菩薩」と書いてあります。
耳に関するものがあるとなれば、
せっかくこんな山奥まで足を運んだのですから
耳鼻咽喉医として見逃すわけにはいきません。

車で山道を少し行くと
”稗田の里公園”という小さな公園にたどり着きました。
このあたりは明治時代、稗田と呼ばれる集落があったそうですが、
無人になってしまい、元住民の方々がここに公園を作られた様です。

その公園のすぐ横に耳岩菩薩様は祀られていました。

境内に入っていきます。


耳岩菩薩の縁起について書かれてありました。


『水のきれいなこの付近の谷川沿いには、
 水辺や山野に住む蚋(ぶよ)が多く発生し
 この虫が耳に入って耳の病気を患う村人が多く困っていた。

 ある夜のこと、何人かの村人の夢枕に
 「白山神社の横の岩壁は、
  今は土砂に埋もれていて見えないが、
  耳の菩薩様である。
  すぐに土砂を取り除いてこの菩薩様にお祈りをすれば
  耳の病気は治る。」
 というお告げがあった。

 村人が、早速土砂を取り除いてみると、
 耳の形をした岩壁が現れたので、
 洗い浄めて祈願をすると、村人の耳の病気は直ぐに治った。

 それから、稗田には耳の病気になる者は一人もなかったという。

 その話を伝え聞いて各地からお詣りがあり、
 遠くの人は代参を頼んで来た人も多く、
 参詣した人はみな耳の病気が治ったという霊験あらたかな、
 菩薩様である。』

と書いてありました。

小さなお社がありました。

このお社の中を見ますと、
確かに耳の穴の様な岩穴がありました。

「患者さんの耳の治療にお力添えをお願いいたします」
とお参りをして岩耳菩薩を後にしました。

こちらの記事も参考に。
池田町の「稗田の里公園」と「耳岩菩薩」は何があるの?


耳に関連した神社の話もよかったらどうぞ。
八耳神社(東京神楽坂)
耳明神社(広島因島)