今日は9月9日、救急の日です。
本日は、耳鼻咽喉科領域の救急疾患についていくつかお話してみます。
まず、頻度的に多いのが小児の急性中耳炎。
子どもに「耳が痛い!」と泣かれると困りますね。
昼間なら開いている医療機関を受診していただければいいのですが、
夜間の場合、できれば普段から
解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン(カロナールやコカールなど))や
その座薬(アンヒバ、アルピニー)を常備しておいて、
それを使ってみましょう。
(ただし、その子に合ったものでないといけません。)
痛みがおさまれば、受診は翌朝でもよいと思います。
怖いのは急性喉頭蓋炎(こうとうがいえん)。
進行すると窒息し命の危険がでてきます。
急にのどが痛くなって、唾液も飲めず(当然水も通らず)、
たえずハンカチで出てくる唾をぬぐっているという状態は要注意です。
この場合は急いで大きな病院を受診した方がいいでしょう。
もう一つ、水も飲みにくくなるくらいの痛みが出る病気に、
扁桃周囲膿瘍があります。
これは口を開けてのどを見たら、片方ののどが大きく腫れて、
左右差があってわかります。
声もくぐもった声になります。
治療としては、腫れた部分を切開し膿を出し、
抗生剤等の点滴が必要な場合があります。
入院が必要になる場合があります。
もう一つ怖いのが気道異物です。
子どもの場合、特に3歳未満の乳幼児に多く、
ピーナッツなどの豆類が多くみられます。
(ピーナッツは少なくとも3歳頃までは食べさせないようにしましょう)
こうしたものを食べていて、
突然激しく咳き込んだ場合は気管支異物を疑います。
状態がおかしいと思ったら急いで大きな病院の救急へ。
そこまでではないけれどその後も咳が続くようなら、
小児科で胸の音を聴いてもらったり、
レントゲンをとってもらいましょう。
その他、乳幼児、高齢者ともに気をつけなければならないのは、
もち、パン、こんにゃく入りゼリー(禁止)など。
乳児へのりんごも注意が必要です。
気道異物で最も怖いのはのどに手をあてて苦しがった場合です。
急いで救急車を呼うとともに、
小さい子なら逆さまにして背中をたたく、
大きな子ならハイムリッヒ法などで上腹部を突き上げます。
平時の時に、気道異物の除去と救急蘇生法について
一度は目を通しておきましょう。
そういえば、昔のササエさんではエンディングにお菓子を上に放り投げて、
口でキャッチして「うんぐっ」と言って「また来週!」とやっていましたね。
いつ頃からか、ジャンケンポンに変わりました。
これは正しい配慮ですね。
あれは絶対にやってはいけません。
<救急>