先日の日曜日、京都耳鼻咽喉科漢方懇話会に出席してきました。
今回は、テーマは小児漢方で、
大阪で小児科クリニックを開業されている坂﨑弘美先生が講師でした。
楽しくわかりやすい講演でしたが、
特に小児に漢方をうまく飲んでもらう工夫をたくさん教えていただきました。
実際に診療をしていて、
「これは漢方の方がよく効くだろうな」という場合があります。
頻繁に急性中耳炎を繰り返す子には十全大補湯がよかったりするし、
熱性けいれんの既往のあるアレルギー性鼻炎や花粉症の子には、
抗ヒスタミン剤が使いづらくなってきたこともあり、
小青竜湯を使うといいだろうな、という様な場合もあります。
ただ、漢方は飲んでもらわないと効きません。
まずい、臭い、口の中でザラザラする、量が多い。
中々飲めない子どもの方が多いのが現実。
いかにして薬を飲ませるか。
今まで、飲める子は飲める、飲めない子は飲めない、
とあきらめていたのですが、
飲ませる工夫が結構あるようです。
簡単なものでは単シロップを用いるだけでもうまく飲んでくれるそうです。
その他、去痰剤の中には漢方薬と相性のいいものあるそうです。
さらに、お母さんの協力が得られる様なら、
ハンバーグやクッキーに混ぜるというのもいい方法なのだそうです。
それにしても、こうした漢方薬を飲みやすくする工夫を、
一つずつ探していく講師の先生の姿勢には感銘をうけました。
明日からの診療になんとか取り入れてみたいと思います。
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