『腸と脳 第二の脳がもたらすパラダイムシフト』 エムラン・メイヤー著, 高橋 洋訳,紀伊國屋書店
第1部、第2部と読み進めてきましたが、
バタバタしているうちにはや2ヶ月がたってしまいました。
第1部の最初:
>本:腸と脳 第二の脳がもたらすパラダイムシフト1 腸はスーパーコンピュータ
”腸は食べたものを消化・吸収する単なる器官ではなく、
脳からも影響を受けると同時に、
逆に腸から脳にも影響を与えている。
そして、それに一役買っているのが腸内微生物叢である。”
という話でした。
これは脳腸相関、あるいは脳腸マイクロバイオーム相関と
呼ばれています。
第2部の最初:
>『腸と脳』第2部 直感と内臓感覚1 不健康な記憶
第2部では人間の情動や直感と、それに伴った行動は
生まれた時から(或いは生まれる前から)の膨大な記憶に
基づいて生じるもので、その重要な役割を腸が担っており、
さらにそこに一役買っているのが腸内微生物だという。
先日(9月22日)の羽鳥さんの番組でもやっていましたね。
腸内フローラの話。
>野菜を毎日とっていても玉川徹さんの腸内フローラは肉食系? 腸内環境検査結果に学ぶ腸活のヒント(前編)
>食生活の効果? 腸で生み出される健康成分量がとても多い玉川徹さん
モーニングショーでおなじみ玉川さんの腸内環境検査結果に学ぶ、腸活のヒント(後編)
興味を持たれた方は是非、本書もお読み下さい。
バイブル的な本だと思います。
なお、文章の中でマイクロバイオームとマイクロバイオータという
2つの言葉がでてきます。
微生物の集合を遺伝子の観点から呼ぶ時はマイクロバイオームと呼び、
微生物の個体の観点から呼ぶ時はマイクロバイオータと呼ぶそうです。
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さて、第3部では、
密接な関連のある腸と脳を健やかに保つためには
どうしたらいいかが書かれています。
食は社会生活の中心。
しかし現代社会において生活ペースが速くなるにつれ、
食生活も変わってきました。
家族と食卓を加温で夕食をとるより、
ひとりでファーストフードや冷凍食品や菓子をたべたり、
ボタン一つで注文した料理が運ばれてくるレストランで
外食したりすることが増えました。
と、第8章の冒頭で書いてあります。
筆者はアメリカ在住(UCLA教授)なので、
近年アメリカでのこととして、
人工甘味料、乳化剤、香味料、着色料、過剰な脂肪分、
活性グルテンなど多量に含む高カロリーの不自然な食べ物など、
こうしたものを口にせずに日々を送るのはむずかしい。
多くの人々が、食事のような生活の核となる営みまでが
どうにも不自然になったと感じています。
これはある程度日本にでも当てはまることだと思います。
続きは次回