相変わらずCOVID-19とPrevotella菌について考えています。
本当に関係ないのか。
前回、COVID-19の発症に関して、
やっぱりPrevotella菌が何か悪さをしてるんじゃない?
という論文を紹介しました。
そうなると、益々妄想が膨らみます。
Prevotella菌は加齢に伴い増えてくるとも言われていて、
高齢の人が重症化しやすいのは
それで説明できそうな気もします。
しかし、東南アジア系の人たちはPrevotella菌を
腸内に多く持っているとも言われています。
(先日もアメリカに移住したらPrevotella菌が減少したという
論文を紹介しました。)
もし真犯人がPrevotella菌だったら、
東南アジアでの感染者・重症者がもっと多いはず。
実際には全く逆で、
腸内にPrevotella菌をあまり持っていない西欧人の方が
重症になる人が多い。
ある種パラドックスです。
まあ、東南アジアの方が若い人が多いから
重症化する人が少ないだけかもしれません。
あるいは、そもそも肺と腸では関係ないという
考え方で一蹴されそうですが。
ま、そうした都合の悪いことは横に置いておいて・・・
このパラドックスはどういうことなんでしょうか?
もちろん、そもそものPrevotella菌真犯人説が間違っている
といってしまえば、それまでなんですが。
その他、欧米で流行っているSARS-Cov-2の方が、
アジアのSARS-Cov-2よりも悪性度が強いという話もあります。
これは結構有力な説です。
まあ、それだと、今後第2波が押し寄せてきたとき、
日本でも多くの方が重症化したり亡くなったりすることになります。
(どうかそうなりません様に)
まあ、欧米型強毒説は、今は横に置いておいて・・・
このパラドックスをうまく説明できる案がないか考えてみました。
と言っても、僕は感染症の専門家ではないので思いつきです。
あまり鵜呑みにしないでください。
それは、Prevotella菌に対する初動の違いではないか。
1)Prevotella菌をもともとある程度持っている場合
SARS-Cov-2に感染したあと、Prevotella菌が徐々に増加しますが、
もともとある程度持っている場合というのは、
うまく共存している状態なので、少しPrevotella菌が増えたら、
すぐさま適切な量に制限する因子が働きます。
抗Prevotella抗体みたいなものですね。
ここでは抗P因子としておきます。
Prevotella菌が増殖しだしたとしても、
この抗P因子がタイミング良く分泌されるので、
一定以上にPrevotella菌は増殖できません。
SARS-Cov-2が駆除されればそれで終了です。
ある種のレジリエンス(回復力)とも言えます。
2)Prevotella菌をもともとあまり持っていない場合
SARS-Cov-2に感染し、その後Prevotella菌が増殖しだしても、
今まで作ったことがないので、すぐには抗P因子が作れません。
このタイムラグの間にPrevotella菌はどんどん増殖していきます。
抗P因子での中和が間に合えば重症化することなく
COVID-19は沈静化します(P)が、
間に合わなかった場合は、サイトカインストームが生じます(P’)。
3)Prevotella菌がたくさんありすぎる場合
抗P因子は常時出続けていていますが、
常態化しているため、それでは追いつけなくなっています。
そのため普段からII型糖尿病や肥満、あるいは慢性炎症を
引きずっています。
こういう状態のところにSARS-Cov-2感染が引き起こされると、
Prevotella菌のさらなる増殖が始まります。
しかし抗P因子を増産する能力はもはやありません。
そのため、Prevotella菌は減ることなく、
その先にはサイトカインストームが待っています。
どうでしょう?こういう仮説は。
ま、あくまでPrevotella菌が関与していたら・・・
という前提での話ですけど。