前回は第1章の中からの抜粋だけで終わってしまいました。
第2章のタイトルは、「潜在意識と超意識を信頼する」
現代医学では(顕在)意識ですら、
その存在をきちんと証明することはまだ出来ていません。
(近年有力な仮説はでてきていますが)
ましてや、潜在意識については、
その存在についての考察は数多くあれど、
直接的に見ることができません。
しかしそれでも、現代に生きる我々は、
まあ普通に「あるのじゃないか」と
思っている人が多いと思います。
ただ、潜在意識とは具体的にどういうものかとたずねられると
それに対して答えられる人はあまりいません。
ここで筆者は、潜在意識は、からだに内蔵された超高性能の
コンピュータのようなものだといいます(p.25)。
その超高性能なコンピュータには、
母親のお腹の中に生命として宿ってから、誕生し、
成長していく過程で経験したすべてのことが記録されているのだと。
ただ、潜在意識は理性的な思考をするところではなく、
すべて自動的に記録するところなんだそうです。(p.26)
そうした潜在意識は、計算機に似ていて、
入ってくる情報をそのまま記録し、その情報に従って演算をし、
答えを顕在意識に上げますが、
そこには、「入力が間違っている」といった判断は行わず、
自動的に答えを出すだけなのだそうです。
しかし、その答えの影響力は強く、
その人がどう感じ、どう考え、どう行動するのか、
つまりその人の存在の仕方に
とてつもない影響力をもっているのだそうです。
だからこそ、潜在意識に入力される情報について
大いに注意すべきなのだそうです。
>潜在意識というのは、善悪については判断できず、ただひたすらあなたに尽くす献身的な奉仕者のようなものだと考えてください。自分の奉仕の結果、あなたが幸福になるのか、不幸になるのかについては、まったく判断できません。あなたが入力した情報に基づいて、自動的に答えを出すだけです。
ですから、あなたがいつも不安について考えたり語ったりしていれば、やがてその不安は実現するでしょう(p.27)。
ここで少し面白いなと思ったことが一つ。
>潜在意識は常に、あなたがいちばん最後に与えたメッセージに基づいて働きます(p.27)。
⇒ここで、筆者は潜在意識への働きかけを、
タクシーに乗って行き先を告げるようなものだと言います。
「○○に行ってください」と告げれば、
言われたところに連れて行ってくれますが、
行き先をころころと変えていると混乱してしまうのだと。
だから、潜在意識には同じ目的地(望み)を繰り返し
伝えてやる必要があるのだそうです。
それも、できるだけリアルなイメージをもって伝える。
この本の少し変わったところは、
各章の終わりに、エクササイズが並んでいます。
次章に進む前に
このエクササイズを必ず行うこととあります。
(結局僕はやってませんが)
たとえば、第1章の章末では、
>それでは、次の順序で、この一週間にやったことを思い出して、紙に書いてみましょう。
・心地よくなろうと思って、幸せになろうと思って、自分のために意識的にしてあげたことはありますか?それを思い出して書いてください。
・次に、他の人にしてあげたことを思い出して書いてみましょう。そして、それは自分から進んでやったことですか、あるいはそれ以外の理由でやったのですか、それも書いてみましょう。(以下略)(p.23)
そしてさらに、アファメーション(自分への肯定的宣言)として、
以下の文章を繰り返し言うように指示があります。
>私は神の現れです。したがって、私は神です。
ゆえに、私は、自分の望むものすべてを創り出し、大いなるやすらぎを得ることができます。
また、私は、内にある真のパワーに到達することができます。(p.23)
筆者のリズ・ブルボーはカナダの人で、
思想的背景にはキリスト教があるのでしょうから、
「神」という言葉が出てくるのは自然なことなのでしょう。
それでも、自分が神だと宣言するのは勇気のいることでしょうね。
(ここでは、もちろん、人それぞれ各自がみんな神なので、
自分が一人優れているというわけではないので、
他人をないがしろにしてもいいということではありません。)
まあ、そんなわけで、こうした言葉をそのまま復唱するのには
ちょっと抵抗がありますが、
自分の潜在意識に働きかけるため、
つまりタクシーの運転手に行き先を告げるために、
このアファメーションが
どうも非常に有効な方法の様なのです。
(アファメーションについては、
また別の機会にお話したいと思います。)
長くなってきたので続きは次回。