僕は診察の時、特にめまいや耳鳴りの患者さんに、
「睡眠、水分、ウォーキング」だよと言っています。
ですから、最近本屋さんに行ったり、
Amazonなどで本の検索をしたついでにダラダラ眺めていますと、
ウォーキングの本などにもすぐに目が行ってしまいます。
そこで見つけたのがこの本。
『悩みの9割は歩けば消える』 川野泰周, 青春出版社
ウォーキングが精神にも良いというのは、
他の本でも何度か読んだことがあります。
>本:病気の9割は歩くだけで治る!
つまり、歩行によってセロトニンが分泌されて、
気分が落ち着いてくる。
そんなことが書いてあるんだろうな、
そう思って本を読み始めました。そしたら・・・
似たような題名の本ですが、内容は全く違っていました。
まあ、悩みのとれるメカニズムは、
確かにセロトニンなどが関与しているのでしょうが、
この本はそうした生理学的な話ではなく、
瞑想・マインドフルネスといった、
むしろ禅的なお話で、先日読んだ本、
>本:ずぼら瞑想
こちらに近いお話でした。
・・・って、よく見れば作者おんなじ!
(ありゃ、私としたことが、気づかずに買って読んでました(笑))
瞑想、あるいはマインドフルネスというのは、
「今、ここ」にだけ集中することらしいのですが、
これが現代人は苦手。
情報が多いので、やれスマホだ、SNSだと、
あちこち意識が移り気になっていると。
この移ろいやすく、心ここにあらずの状態を
マインドワンダリングと呼ぶそうです。
現代人は起きている時間の50%近くを、
このマインドワンダリングの状態で過ごしているそうです。
そして、このマインドワンダリングの状態というのは、
脳の「デフォルト・モード・ネットワーク」というネットワーク構造が
活性化された状態で、脳の消費エネルギーが大きく、
非常に疲れやすい状態なのだそうです。
明日に続く