本:ずぼら瞑想

『ずぼら瞑想』 川野泰周, 幻冬舎
WS000035

瞑想と聞くと難しそうに思う反面、憧れも感じます。
さすがにセミナーとかお寺で修行みたいなことは
したことがありませんが、
それでも、静かな音楽をかけて家であぐらをかいて、
目を閉じて瞑想もどきみたいなことはしたことがあります。

本格的にやるなら、あぐらじゃなくて、
結跏趺坐(けっかふざ)という座り方、つまり、
あぐらを裏返したようなあれですね、
あれが本当は一番いいのでしょうけど、
とてもじゃないですけどできません。

まあ、座り方にこだわる必要はないという話もありますので、
あぐらでやってみることはありますが、
まずは全く続かない。

気は散るし、モソモソしたくなるし、
普段からただでさえ居眠りしやすいので、
座って目を閉じようものならグラングランと
揺れ出してひっくり返りそうになります。
お寺だったら、「喝!!」と何回も叩かれそうです。

同じ様な人にもお勧めなのがこの『ずぼら瞑想』。
本に載っている中からいくつか表題をご紹介。
いつでも、どこでも、ちょっとしたわずかな時間に
ココロを整えることができるとのことです。
ココロを整えるとは、脳を休ませてやることでもあるのだそうです。
一瞬でも効果的なんだとか。

・キャベツの千切り瞑想
本を読んでまずでてくるのがこれ。
最初読んだ時、これが瞑想?と思いましたが、
確かに千切りする時って無心に切るような気もします。
(って、ほとんど料理しない僕が言うのは何ですが)

・ただただ呼吸を「観る」
瞑想を語るとき呼吸は外せません。
でも難しいことはひとまず置いておいて、
自分の呼吸を意識するだけでもいいようです。

・足の裏の感覚を追いかける「ブッダ・ウォーキング」
僕は常々、「睡眠、水分、ウォーキング」と、
めまいや耳鳴りの患者さんを中心にお話しています。
ウォーキングには血流をよくするという目的もありますが、
脳を休めるような効果もあるのだと思います。

・たった一口で満足できる「マインドフル・イーティング」
最初の一口だけでもいいそうです。
全身全霊で味わうこと。
テレビを見ながらとかはダメです。

・駅で一人になるホーム瞑想
ぼーっと、何もしない。何も考えない。
これが脳を休ませることで、ココロを整えること。
でも、日常生活の中ではなかなかできません。
ただ、ホームのベンチに座って、人の流れをやりすごせば、
あっという間に非日常の中での瞑想タイムに。

・歯磨き瞑想
確かに歯磨きとか、ひげそりをしている時というのは、
あまり他のことを考えずに黙々とやっています。
こういう時は意外に脳はリラックスしているのかもしれません。

・きょうの空は何色?
僕も空を眺めるのが好きです。

・ぬいぐるみをお腹にのせる
これは腹式呼吸を意識することに通じるのでしょうね。

・プチプチつぶし瞑想
これ、わかるわ~!
あのプチプチつぶしをやっている時って、
確かにリラックスしているかもね。
ということは、
子どもたちがゲームをしているのも瞑想なのかな?

・川で小石を投げる
「水切り」ですね。小さいとき川原に行ったときよくやりました。
夢中になってやりましたね。

・黙々と走る
走らなくなって、もう何年でしょう?いや何十年かな。
そういう人にはウォーキングの方をオススメ。

・美しい文字の練習をする
写経もこれにあたるんでしょうね。
僕は年々字が汚くなってしまっています。
心の乱れでしょうか(^_^;)

・裸足であるく
足の裏の感度がアップ。
なかなか裸足で歩くのって出来そうでできませんね。

・円を描く
きれいな円を描くのって難しいですよね。
心を静めなければきれいな円は描けないかもしれません。
以前、仙涯の一円相画賛という作品について書きました。
仙涯礼賛@出光美術館
いろいろな禅僧が円を描いていらっしゃるそうですが、
やはり瞑想と関連があるのかもしれませんね。

こうしたプチ瞑想ならどんどんできそうです。