めまい平衡医学会@湯田温泉4

めまい平衡医学会では、おもに、
先の高橋正紘先生の講演と、五島史行先生のセミナーを聴きました。

演題は、『頭痛関連めまいとメニエール病』
五島先生のお話は以前、耳鼻咽喉科臨床学会でも聴き、
その講演に触発されて
五島先生が書かれた『めまいと頭痛』という本も読みました。
今回はその復習。
いつもの様に僕のメモですので、内容の確実性は保証できません。
ご了承ください。

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めまいと頭痛は共存する場合が多いが、
頭痛とめまいを関連づけて診る医師が少ない
片頭痛の患者さんの57.1%にめまいの既往
緊張型頭痛の患者さんでは、34.2%の方めまい持ち
(片頭痛の方が多い)

逆にめまい(メニエール病)の合併について
メニエール病に片頭痛の合併は、32.1%
緊張型頭痛は10%前後の合併。

めまいの持続時間は、10分程度から数時間程度
⇒これ以上続くめまいはメニエール病ではない
片頭痛関連の場合、5分から72時間(1,2週間という人も)

日本における片頭痛の有病率:8%(男性4%・女性12%)

<片頭痛かどうかの4つの質問>
・運動によって増悪・・・頭を振って頭痛がひどくなるか?
・嘔気・嘔吐
音や光に対する過敏・・・頭痛の時にテレビを消したくなったり、スマホの画面を消したくなるか?
ニオイで悪化するか?
↑2つ当てはまれば片頭痛

<典型的な片頭痛>
=前兆を伴う片頭痛・・・しかし2割程度
・視覚性前兆(閃輝暗点)
・手足のしびれ、感覚の鈍化・・・可逆性、症状が消えて頭痛
・言葉が話しにくくなる(失語性言語障害)・・・一時的
しかし、多くの人は前兆を伴わない

<片頭痛患者の性格>
1937年文献:野心家、競争心が強い、完璧主義、責任感が強い、思慮深い、社会的交流が難しい(心を開いてくれない)
美人が多い?

<質問紙法>
家族に頭痛持ち
以前から頭痛持ち・・・10代から
前兆の有無・・・しかし、多くは前兆がない
・めまいと頭痛の関係・・・ただ、無関係と答える人が多い
ダイアリーをつけてもらう
⇒ダイアリーをつけて初めて関連があることに気づく場合がある

<片頭痛体質>
・電車の窓から景色をみていると気持ちが悪くなる
・もともと乗り物酔いしやすい
・小学校の時でんぐり返りが苦手だった
・気圧の変化や低気圧などで頭痛やめまいが起こりやすい(気象病)
・整生理の前後で悪化する(月経関連片頭痛)

<片頭痛のめまいの特徴>
・めまいの程度は中度~重度
・めまいの性状は様々
・持続時間も様々・・・一定でもない:1~2時間が多いが1日以上続くことも

・重心動揺検査・・・緊張型頭痛患者よりも閉眼での動揺軌跡長度が大きい?
温度刺激検査のあとに片頭痛が起きる・・・48時間以内に49%
=前庭性頭痛
誘発眼振が大きい・・・小脳の脱抑制か
=温度刺激時(20℃冷水)、35°/sec以上
・発作中の眼振・・・論文的には14/20で病的眼振・・・性状は様々
発作時の特徴的な眼振はない

続きは明日