”野口哲也 ~中世より愛をこめて~”展 vol.2

今回の展覧会では、大きく3つの作品群が展示されています。

一つが、昨日の写真にあったような大小様々なリアルなフィギア。

もう一つは、下の様な、
まるで昆虫採集の標本を思わせる作品群です。
WS000003
これは眠りに焦点をあてた作品なんだそうです。

そして、僕がちょっと受けたのが、もう一つの作品群。
WS000005
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まるで、西洋の中世の絵画かと思わせるような写真。

それもそのはず、
日本の中世、武士の時代に西洋はどんなだったかと
歴史を比べてみると、(以下図録より抜粋)
1452年 レオナルド・ダ・ヴィンチ誕生
1497年 応仁の乱
1472年 ルーカス・クラナッハ誕生
1475年 ミケランジェロ誕生
1525年 ビーテル・ブリューゲル誕生
1562年頃 川中島の戦い
1573年 室町幕府滅亡
1577年 ルーベンス誕生
1582年 本能寺の変
1600年 関ヶ原の戦い
1606年 レンブラント誕生
1615年 大阪夏の陣
1632年 フェルメール誕生
1637年 島原の乱
等々、ほぼ同時期に西洋絵画の巨匠たちが誕生、
活躍していたことがわかります。

作者は、日本語で西洋が説明できるように、
海外の言葉を使っても侍のことは十分に表現できるはずだ、
との想いから、侍を当時の作風で描いています。

僕が特に面白いなと思ったのがこれ。
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まさにレンブラントの自画像の様。

こちらは、フェルメールの『ヴァージナルの前に座る若い女』風。
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こんな絵を描くことは僕にはできませんが、
それ以前に、こうした画家たちが
日本の武士の時代に生きていたというのは、
言われるまで気づきませんでした。

絵ひとつ観るのでも、
いろんな視点からみてみるというのは面白いですね。

野口哲也 「~中世より愛をこめて~From Medieval with Love」
2018年9月2日まで