休憩所で汗をかいたTシャツを着替え一息つきました。
可睡齋で、あやうく紅白の風鈴を観ずに帰ってしまうところだったので、
今回も忘れずにお堂の拝観も行いました。
この油山寺、正式には医王山薬王院油山寺と呼ばれ、
薬師如来が奉安されている、目の霊山と言われています。
どうりで、5円玉を「め」の文字に並べて奉納されているわけです。
お堂の裏庭に出てみました。
そこに石で彫られたお稚児さんの像がいくつもあります。
「薬師稚児曼荼羅の庭園」とのこと。
お稚児さんが12神将とともにお祀りしてありました。
そして、最後に薬師瑠璃光如来の方々。
中央に薬師如来様、右が日光菩薩様、左が月光菩薩様。
さて、一通り見終わったところで、
タクシーがくるまで残り時間が30分を切りました。
やっぱり1時間で良かったかな、
そう思いながら油山寺の山門を出たところでした。
ふと見ると、別の道が横に伸びています。
すぐ横に地図。
よくよく見ると、僕たちがお参りしたのは宝生殿で、
しっかりお参りするなら
薬師本堂にも行かなければならなかったのです。
「あれま!これでは”仁和寺にある法師”だね」
と僕が独りごちてると、横で嫁さんが、
「さあ、いけるとこまで行くわよ!」
と行って歩き出しました。
つられて後を追う僕。
ちょっと急ぎ足になりましたが、やはり行って正解!
参道は小川のせせらぎとセミの声。
途中に「るりの滝」と呼ばれる滝がありました。
どうも、滝に打たれる修行ができるようです。
この滝のすぐ横に水屋があり、その天井には立派な龍の絵。
そのあと、階段をどんどんと上っていくと、三重塔がありました。
さらに進んでいくとようやく薬師本堂にたどり着きました。
ここで、お参りを済ませて、
今度はすぐに降りなければいけません。
ふうふう言いながら元来た道を戻り、
油山寺の門の前に到着。
タクシーのお迎えがくる5分前でした。
汗びっしょりでタクシーに乗り込むと、
冷房の効いた車で生き返りました。
タクシーの運転手さんがいいます。
「あそこの三重塔、いいでしょう!」
もし、最後の30分がなかったら恥ずかしいところでした。