パンフ:睡眠をしっかりとりましょう

<睡眠をしっかりとりましょう>

1)成長ホルモン

深い睡眠状態の時に成長ホルモンが分泌されます。

小児にはこの成長ホルモンは文字通り身体の成長に働きます。

大人の場合は、組織の修復などを行います。

睡眠をとると疲れがとれるのは一つにはこのホルモンのおかげ。

 

2)コルチゾール

コルチゾールとは副腎皮質ホルモンの一つです。

寝不足が続くとコルチゾールの量は増加します。

コルチゾールはストレスから身体を守るホルモンではありますが、

過剰に分泌されると、交感神経優位の状態となります。

これはいわば臨戦態勢ですので、長い時間この状態が続くと、

糖尿病や高血圧、胃潰瘍などが発生しやすくなります。

 

3)グリンパ

身体には老廃物を除去する体液のしくみがあります。

リンパと呼ばれるシステムで、今まで脳にはないと言われてきました。

ところが、最近脳にもグリア細胞と呼ばれる細胞を介して

脳内の老廃物を除去するシステムが発見されました。

グリアのリンパでグリンパと言うそうです。

このグリンパ、睡眠中にグリア細胞が縮むことで流れやすくなります。

だから寝不足になると老廃物が除去されずたまってきます。

その結果認知症などが進むのではないかと考えられてきています。

 

4)グレリン/レプチン

グレリンというのは食欲を増強させるホルモン。

レプチンというのは食欲を抑制させるホルモンです。

睡眠不足が続くと、グレリンが増えてレプチンが減ります。

どちらも肥満を促進させる方向に働きます。

だから寝不足が続くと肥満になりやすくなります。

肥満は、最終的には生活習慣病へとつながります。

 

5)最もよい睡眠時間

一般的には7時間程度の睡眠をとる人が最も死亡率も少なく、

循環器系の病気やうつ、糖尿病などになる人も少ないと 言われています。

 

ただ、最適な睡眠時間は人それぞれ。

ロングスリーパーもいればショートスリーパーもいます。

朝、目が覚めたときに疲れが残っていない、

日中に過度の眠気を感じることがなければひとまずOKです。

 

しかし、何らかの身体症状が出てきた場合、

あるいは、病気がなかなか治らない場合、

適正な睡眠がとれているかどうかを検討すべきです。

 

耳鼻咽喉科領域の病気、特に内耳の病気では睡眠不足で悪化したり、

長引いたりします。

睡眠、水分、ウォーキング! で頑張りましょう!