このシリーズが途中で止まっていましたね。
秋はなんとなく慌ただしくて、筆が進みませんでした。
さて、高知医大を卒業したあとどうするか。
父親の弔い合戦のつもりで腹部外科をという考えもありましたが、
ちょっと将来的な見通しがわからないこともあり、
また、深層心理的には外科は向かないと
うすうすわかっていたのでしょうね。
実際に耳鼻咽喉科に入局して、
簡単な手術でも自分でするようになって、
はっきりわかりました。
自分には外科的なことは向かないなと。
ま、その思いが、最終的には開業することもつながるのですけど、
それはもっと先の話。
結果として、一番興味があった耳鼻咽喉科にしようと考えた時、
大学に残るか地元の滋賀県に戻るか。
そういう選択になりました。
高知医大は前にも書きましたが、すでに志望者多数。
僕も滋賀県か、その近くにまで戻りたいと考えていたので、
まずは滋賀医大の耳鼻咽喉科について
情報を得なければなりません。
ここで僕にとってラッキーなことがありました。
高知医大で教授をされていた齋藤先生と、
助教授(准教授)の竹田先生は、
実は前任地が滋賀医大だったのです。
つまり、滋賀医大で助教授・講師をされていた先生が、
そのまま高知医大の教授・助教授になられたわけです。
「滋賀医大の耳鼻咽喉科ってどうですか?」
さすがに齋藤教授にそれを尋ねに行く勇気がなかったので、
僕は竹田先生を訪ねました。
一応、高知医大に残らないことを残念がってくださったあと、
竹田先生は、滋賀医大の耳鼻咽喉科学教室は、
めまいや耳鳴りの研究をしていて、
少し特殊な感じだけれど、
耳鼻咽喉科医としてトレーニングを受けるには
とてもよい環境だとお話してくださいました。
その上、僕が話を聞きに行きたいと言っていると、
当時の滋賀医大の教授であった北原先生に
連絡をわざわざとって下さいました。
そういうわけで、僕は授業の合間を縫って
滋賀医大にまで北原先生に
お話をうかがいに行くことになりました。
次回に続く