僕はあまりテレビは見ないほうだと思うのですが、
それでも時々は面白そうなドラマなどはビデオに撮って見ています。
といっても、大概は嫁さんが予約しておいてくれたのを見るのですが。
そんな僕がこのシーズンに注目していたドラマがありました。
『この声をきみに』
NHK ドラマ10
>http://www.nhk.or.jp/drama10/myvoice/
【あらすじ】
大学で数学を教える穂波 孝(竹野内 豊)は、偏屈でさえない46歳。話すことが苦手で、学生からの人気もない。愛想を尽かした妻・奈緒(ミムラ)は子供と出て行ってしまう。ある日、学部長から「話し方教室」へ行くよう命じられた孝は、講師の江崎京子(麻生久美子)と出会う。「こんな偉そうな女に教われるか」という孝に、「つまらない男」と言い放つ京子。彼女の上司・佐久良(柴田恭兵)が仲裁に入るものの、険悪な雰囲気でふたりは別れる。しかし数日後、思わぬ場所で再会する。それは、町はずれの小さな朗読教室だった。
今回も、こんなドラマが始まることは知ってはいたのですが、
もともと怠け者なものですから、
ビデオ予約をするでもなく、
そのうちに日常の生活に埋没しておりました。
ある日、うちの嫁さんがビデオをつけながら、
「あなたが見たいだろうと思って予約しておいたからね」
と言ってくれました。
ありがとさんです。
***
以前より、耳鼻咽喉科医のスタンスとして、
生活を充実させるために、
インプットとアウトプットが大事とお話ししてきました。
インプットは五感を総動員して
いろいろなものを感じてみることが大切だと思います。
ではアウトプットはどうすればいいかといえば、
色々な感じたこと、考えたことを言葉にしたり、
文章にしてみるのもいいと思います。
でも、もっと単純に声を出すというだけでも
結構な効果があると思います。
昔「話し方教室」に1日おためし講座ではありますが、
出かけて行ったことがありました。
そのあたりのことは昔ブログで書きました。
この教室に1日参加して、
そのあと少し滑舌の練習をしただけで、
短時間でも僕の声は少し変わりました。
最近「フレイル」という言葉をよく耳にします。
「年齢に伴って筋力や心身の活力が低下した病態」のことです。
2014年に日本老年医学会が提唱して以来、
介護予防のキーワードとして注目を集めているそうです。
特に全身の骨格筋が衰えたものはロコモティブシンドロームとも
呼ばれています。
ただ衰えるのは足腰の筋肉だけでなく、
声を使う筋肉も同じです。
よく、お年寄りの声を真似するときにしわがれた声を出しますよね。
年を取ると誰でもみんな、あんな声になると思いがちですが、
昔からいる声優さんなどは、ちっとも声が変わりません。
歌手の方でも、かなり年をとられてもいい声を出されます。
あれは、プロとして日々声を磨いているからなのだと思います。
声をしっかり出すということは、
若い人は”いい声”になるし、
年配の人は年寄りの声になるのを予防することができるのと、
脳を若々しく保つ効果もあると思います。
この僕が出かけた話し方教室を主催されている
大橋先生は他にも朗読教室もされています。
実はそれまで、「朗読」と「音読」の違いも知りませんでした。
(うちの嫁さんはあきれていますが)
音読はただ単に声に出して文章を読むことですが、
朗読は、文章・台詞の情趣を伝える方に重きがあります。
朗読は脳の言語野だけでなく、
感情や情緒を司る脳の領域も働かして
読まなければいけないので、より頭を使います。
実際に、ドラマの中で色々な物語や詩が朗読されるのですが、
さすがに俳優さん、上手いですね。
映像も駆使してありますので、入り込みやすいのはありますが、
朗読をしているだけの場面をみていても
話されている場の雰囲気が伝わってきます。
何か僕も朗読してみたくなりました。
(すぐに影響されやすい人なんです(笑))
というわけで、このドラマ、
嫁さんのおかげで毎回かかさず見ることができました。
最初ちょっと出遅れて見始めたのですが、
最終回は1週とんだので今晩です。
穂波さんと京子先生、どうなるんでしょうか?
今日はリアルタイムで見るかな。