第79回耳鼻咽喉科臨床学会総会・学術講演会@下関1

少し日がたってしまいましたが、
7月6日(木)・7日(金)に下関で開催された
第79回耳鼻咽喉科臨床学会総会・学術講演会
について少しだけレポートします。

といっても、出席したのは6日だけで、
いくつかの講演とポスター演題を見て回ったというところです。

まずは、特別講演:
“「酒屋万流」 今、日本酒がおもしろい。水害からの復旧…”
講師は、株式会社 澄川酒造場 澄川 隆俊氏

タイトルに”水害からの復旧”とありますように、
この澄川酒造場は3年前に集中豪雨に遭いました。

1時間に130mmの豪雨で、近くの川から水が堤防を乗り越え、
180cmの高さにもなって押し寄せてきたとのことで、
この時の被害は3億円にもなったそうです。

ただその後、嬉しかったのは、
ボランティアがたくさん来てくれたり、
日本酒ファンの方から義捐金をいただいたり・・・
そこのくだりになると社長さん、涙ぐまれていました。

この澄川酒造場さんが出されているお酒、
有名なのが「東洋美人」という銘柄。
プーチン大統領が唸ったという。
ネーミングは先代蔵元が亡くなった奥様を想って付けられたとか。

水害を乗り越え、酒造りができる喜びから、
原点回帰という気持ちで「東洋美人 原点」という銘柄を出し、
その次は、一歩前進という意味で「東洋美人 一歩」を。

その後、順調に開腹されてきているとのことですが、
山口と言えば、もう一つ有名なお酒が、旭酒造の「獺祭」。
今、日本酒の消費量は年々減少傾向だそうですが、
山口の日本酒の出荷量は逆にどんどん増えているのだそうです。

それはなぜか?

日本酒造りは温度管理と水分管理が最も大切なんだそうです。
そこを昔は杜氏の経験と勘に全て頼ってやっていたそうなのですが、
コンピュータで管理パターンを分析して、
その通りに仕込むことで、
かなりのレベルにまで作り込むことができるようになってきたのだとか。

そこで、杜氏の方が高齢化等でいらっしゃらなくなると、
杜氏にかけていた人件費がういてくる。
これを原材料の米につぎ込むことができるようになったのだと。

日本酒で一番いいとされているお米が「山田錦」。
外側の雑味となるタンパク質が少ないのだそうですが、
栽培するのが難しいらしく、普通のお米の2倍の値段がするのだそうです。

その山田錦を普通の酒造りに使うことができることから、
品質がよくなり美味しくなったのだそうです。

ふーん、なるほど!

日本酒は、これからも、
山田錦を元にさらなる品種改良も研究されていたり、
提供する方でも、「燗酒」だけを出すお店が出てきたり、
年輪を経た日本酒「古酒」を楽しむお店もでてきたりして、
色々と面白いですよよおっしゃられていました。

そうそう!
僕も数年前に品川駅の近くで古酒を中心に取り扱っているバーに
行ったことがあります。
なかなか美味しかったです。

社長さんが言うには、いいお酒を長く置いておいたからと言って、
いい古酒になるとは限らないんだって。
逆に、「これは自分には合わないな」とおもった様なお酒が、
古酒になるとよくなっていることもあるとも話されていました。

ま、うちに日本酒あったら、すぐ飲んじゃうから、
古酒になるまで寝かせておくなんてことはとてもできません。