僕が医師になるまで24

滋賀県から高知に行こうとすると、
僕が大学に行っていた頃は、
新幹線(時間があったら在来線を乗り継ぎ)で岡山まで行き、
岡山から宇野線45分、
そのあと宇高連絡船に1時間ゆられ高松へ。
高松からは土讃線で急行か特急に乗って、
それでも3時間かかって、ようやく高知に到着。
家からだいたい8時間くらいかかっていた様に覚えています。

それが今では、岡山から瀬戸大橋を渡って、
電車でそのまま多度津から高知直行で、
岡山ー高知間が2時間半かかりません。
いい時代になりました。

逆に高知から帰る時には、
昔は夜行があったので、青春18きっぷなどを利用して、
夜最終列車で南国市を出て、
早朝高松に着き、そこから宇高連絡船、宇野線と
乗り継いで、朝方岡山に着くというのをよくやりました。

この青春18きっぷは、今でも続いていますが、
僕が学生の頃にちょうど販売開始となった
特別企画乗車券で、
学生の身分としては非常に助かりました。

しかし、この夜行列車は寝台列車ではなく、
普通の固い座席に座っていくので、
中々体力も必要で、今ではこんなことはできません。
まあ、今ではこうした夜中に走る電車も
なくなってしまいましたが。

その他の帰省ルートとしては、昔は、
「大阪高知特急フェリー」というのがありました。

夜9時頃に高知港を出ると、朝方7時頃に大阪に着きます。
逆も同じで、夜大阪港を出港し、朝方高知に着きます。
確か大きい船と少し小さな船の2船が、
1日おきに交互に高知ー大阪を行き来していました。

そんな高知大阪特急フェリーですが、
学生ですから、ほとんどの場合2等室に乗りました。
そこは大きなフロアにカーペットが敷かれてあって、
乗客はみんな雑魚寝です。
その変わり結構安かったと覚えています。
朝方に大阪に着くので、家に帰る前に、
少し大阪でぶらぶらできることもあって時々使っていました。

ただ、、このフェリーにも一つ欠点がありました。
外洋を進むので、結構揺れるんです。
特に小さい方の船。

だから、できるだけ天気のいい時にしか
乗らない様にしていたのですが、
ある日、小降りではありましたが
雨の日にフェリーに乗ってしまいました。
それも小さい方の船。

高知港を出港した頃はよかったのですが、
外海に出る頃になると、海はシケ模様。
小さいとは言ってもそこそこの船ではありましたが、
それでも上下にかなりうねります。

気分はだんだん悪くなっていきます。
そこへもって、
夜が更けてきますと船内の照明も暗くなります。
船は更にうねりが強くなります。

するとその時、
どこからもなく、般若心経を唱える声が・・・

高知発の船のためか、
乗客にはお遍路さんの団体さんが乗っていたのです。
その人達が一斉に般若心経を唱え始めたのでした。

辺りは少し異様な雰囲気に。
あの時はさすがにちょっとだけビビリました。
まあ、それでも弘法大師様のおかげもあってか
無事に大阪に到着できました。

この大阪高知特急フェリー、
なつかしく思って検索してみましたが、
2005年に廃止になったのですね。

現在は高速バスがこれに代わったのでしょう。
ネットで調べてみると、
高知を22:30に出て朝の7:20に京都駅に着く
という便がありますね。
これは便利ですね。