ミトコンドリアからみた認知症予防

昨日、一昨日と書いてきました
2月5日に中部大学三浦記念会館で催された
睡眠・認知症予防シンポジウム。
そこでは2つの特別講演がありました。

一つは世田谷区立特別養護老人ホーム芦花ホーム
専任医師 石飛幸三先生による、
「平穏死という選択」

石飛先生はホームの専任医師となる前は、
血管外科医としてバリバリ手術をされていたそうですが、
患者さんが歳老いて衰弱された時に
胃瘻を作って生きながらえさせる医療に疑問を持たれ、
最期を平穏死という形で迎えることのできる
医療を提唱されています。

その語りは独特の雰囲気もあり、
胸に迫る、考えさせられるお話でした。

そして、もう一つの特別講演は、
日本医科大学細胞生物学教授の大田成男先生。
「ミトコンドリアからみた認知症予防」

ミトコンドリアは細胞の中にある小器官で、
食事から摂取した栄養と、呼吸から得られた酸素を使って
エネルギーを生み出しています。

近年の研究で、ミトコンドリアは私たちの健康や老化とに
深く関わっていることがわかってきました。
歳を重ねるにつれて、ミトコンドリアの量も
次第に減ってくるそうです。

また、歳をとってくると、
質の悪いミトコンドリアが増えてくるそうです。

ミトコンドリアの量が不足したり質が悪くなってくると、
身体はまずは呼吸や体温調節などさしせまった
機能の維持に優先的にエネルギーをふりわけるため、
老化防止機能や、遺伝子の修復といった、
長寿を保つためのシステムにエネルギーが
十分に回らなくなります。
それが、老いやガンなどの病気に繋がっていくのです。

老化や認知症とも深い関わりのあるこのミトコンドリア。
歳をとるにつれ、減っていく、質が悪くなっていく・・・

しかし、元気なミトコンドリアを増やす方法はあるそうです。
それは、一つは有酸素運動。
ジョギングを始めたりすると、
最初はハアハア息が上がってしまいます。
それでも続けていくうちに、息があがらなくなってきます。
これはミトコンドリアが増えるからなんだそうです。

このミトコンドリアが増えるまでにかかる時間は2週間。
ジョギングもいいのかもしれませんが、
オススメはちょっとキツめの早歩き。
それもインターバル速歩と言って、
3分速歩⇒3分漫歩
を繰り返すのがいいのだそうです。

それと、もう一つオススメなのが、社交ダンスなんだそうです。
ステップも覚えなければいけないし、そこそこキツい上に、
相手があるので相手のことを考えなければならない。
そこが認知症の予防にもいいのだそうです。

もし僕が、一人で変なステップを練習しているのを見かけたら、
「ああ、社交ダンスを始めたんだな」と思って下さい(笑)。

その他、ミトコンドリアを増やすには、
寒中水泳の様な寒いところでの運動、
あるいはサウナの後の水風呂などもいいそうです。
(ただし、高血圧や心臓が悪い方はダメ)

うーん、これはなかなか難しそう。

最後にもう一つ、ミトコンドリアを増やす方法。
それは、カロリー制限です。
普段は満腹の70%くらいにしておくこと。
そして、週に1回程度満腹の30%程度にカロリーを減らす。
週末のプチ断食が効果的なんだそうです。

うーん、これも食べることが好きな僕には難しいかも。