先週は、病気とこころについて、12月に出席した
セミナーについてお話をしました。
そして、今年の本の紹介の第一弾はこれ。
『大切なことはすべて日常のなかにある』 やましたひでこ、おのころ心平 かんき出版
ちょうど、発売されたばかりだったんですね。
セミナーで販売されていたので記念にもなるしという、
軽い気持ちで最初は買いました。
とはいえ、読んでみて、
すごく含蓄があって良い本だと思いました。
あとがきにもありますが、
この本の企画自体は5年前に始まるそうです。
そうして執筆にとりかかって
2年をかけて上梓されたとのこと。
確かに、一つ一つに吟味を重ねて
文章を書かれたのだなと感じました。
内容は、
暮らし、モノ・空間、言葉、ココロとカラダ、
つながり、意識、などなど
10の章で、それぞれ、
お二人が自分の言葉で書き綴られていますが、
それぞれ掛け合いの様な間がみてとられ、
素敵な緊張感が全編を通して醸しだされています。
たとえば、1つだけ抜粋してみます。
<無意識から美意識へ>(p.129-129)
なんとなく、とりあえず、なにもかも、そうやって、
モノを取り込み、モノを取り置く私たち。
そこに展開する光景は、選び抜くこともなく、
際立たせることもせず、
なにもかもが埋没していく、くすんだ世界。
それこそが無意識、無自覚のなせるわざ。
さあ、手放していこうか、余分なモノやコトたちを。
もっと、そぎ落としていこうか、余分なモノやコトなどを。
そんな行動の積み重ねが、
あなたの美意識を育み培ってくれるのです。
-やましたひでこ
意識とは、近代が生んだ心の概念。
「無意識」の中の自覚的領域を「意識」と名付け、
心を、意識と無意識の二項対立に置いた。
しかし、本当は、無意識と意識は連続的であり、
無意識の海から抽出された上質の層こそが、「意識」なのだ。
そして、この意識の階層をもっとピュアにすると、
それが、「美意識」となる。
日々の意識の持ち方が、美意識という結晶を生み、
それがきっとあなたの大事な人の記憶に残るのである。
-おのころ心平
全編、こんな感じで108の項目について
考え抜かれた言葉が並んでいます。
あとがきの文頭に、
~答えはいつもあなたのそばにある~
この本の題名も、
「大切なことはすべて日常の中にある」
とあります。
五感を通して意識して見て、聴いて、感じて、
惰性や無意識の自動操縦に任せないで、
自分でよく考えて、使う言葉にも意識を持って、
普段の生活をしましょう!
ということですね。
これは、普段僕もブログで書いてきた、
「五感を大切に研ぎ澄ませて、豊かな生活をおくりましょう」
ということに通じますね。