調子に乗って、「そばと私」で3日目に突入です。
蕎麦といえば・・・またまた、かけそばに戻りますが、
岩手の「わんこそば」も記憶に残る蕎麦です。
子どもの頃、「オバケのQ太郎」をテレビで見ていた時でした。
たぶん、白黒の時代のQ太郎だった様に記憶しています。
なぜか、この回のことをぼんやりですが覚えています。
Q太郎と仲間達でご飯を食べに行こうということになって、
どこに行こうかということなりました。
「それなら、『わんこそば』に行こうよ!」と誰かが言ったら、
犬嫌いのQ太郎が「わんこ」に反応して怖がったのを
みんなが笑ったという場面がありました。
そして、さらに。
いざ、わんこそば屋に行くと、
凄腕の仲居さんが、
お椀にそばを次から次へと放りこんでくるので、
食べるのを止められない。
そこで、ドロンパと仲居さんが、
お椀を空で閉じられるか、仲居さんがそばを放りこめるかで、
真剣勝負で一騎打ちをするという場面が面白くて印象に残っています。
その「わんこそば」の話が強烈だったので、
盛岡に行ったら、一度わんこそばを食べてみたいと思っていました。
結局、わんこそばを実際に初めて食べたのは、
まだ震災の起こる少し前の東北に家族で旅行に行った時でした。
当時、うちの子どももまだ小さくて、Q太郎よろしく犬が苦手でした。
そこで、「わんこそば」食べに行こうという時に、
「『わんこ』がいるおそば屋さんだよ」とウソを言いました。
おまけに、うちの子ども、
昔は麺類をゆっくりしか食べられなかったので、
ちょっとずつ食べていると、
麺がのびて太びてくるので、みかけの量が増えるために、
食べても食べても減らない!
と言って麺類は苦手な食べ物でした。
(今では大の好物ですが)
そんなんですから、2つも嫌いな「わんこ」と「そば」に
最初は気が乗らない様子でした。
しかし行ってみて、
犬は関係ないことがわかり、
麺はちょっとずつしか出てこないしので美味しいし、
すっかり気に入って、
家族の中でも僕の次にたくさんお椀を重ねて食べました。
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蕎麦は、その色合いを見て楽しむことができ(視覚)、
つゆや麺の鼻に抜けてくる香りも楽しむことができ(嗅覚)、
のどごしのうまさは触覚で楽しむことができ、
噛めばそば粉の味わいも楽しむことができます(味覚)。
さらに、
音を立てて「スルスルーッ」「ズルズルーッ」と食べるのが日本流。
音(聴覚)もまたごちそうなんですね。
最近、ヌーハラという言葉がでてきて、
外人さんが、蕎麦やうどんをすする音が耳障りだと言われていますが、
いろいろな意見はありますが、
僕は、これもやはり日本の食文化ですから、
外人さんも理解してもらいたいなと思います。
以前よりできることなら五感を楽しんで暮らしたいと書いてきましたが、
とくに蕎麦は五感総動員で食べられる食べ物だなぁと思います。