野菜持ち

今年は野菜の値段が高いと聞きます。
自治体によっては学校の給食がとりやめになる日があったとか。

そういえば、少し前に農園訪問の話を書きました。

僕の実家は滋賀県の湖北地方(旧虎姫町)にあります。
小さいながらも田畑があって、
自分の家で食べる分に加え、
少しばかり近所にお裾分けできる程度の野菜を作っていました。
僕が小さい時には、稲作も少ししていました。

父は長浜市にある工場に勤めにでていましたので、
主に土日に畑仕事をしていました。
当然、子どもであった僕もかり出されます。
ですので、小さな頃から農作業はなじみの深いものでした。
今では、父も亡くなり、母も年老いて、
実家の畑は妹夫婦が引き継いでくれています。

畑仕事は小さな頃は嫌々やっていたこともありましたが、
高校卒業し、大学、社会人となるにつれ、
懐かしく思われ、今でもたまに帰って手伝いをすることがあります。

人間、生きていくためには食べなければなりません。
だから生活の最も基本となるのは農業だと思っています。
ですので、農業に従事している人は尊敬しています。
だって、いくらお金があっても
食べるものが手に入らなくなったらお手上げですからね。

さだまさし氏の『印象派』という昔のアルバムに、
『聖野菜祭(セント・ベジタブルデイ)』という曲があります。

この曲は、お金が全く意味がなくなってしまい、
生鮮食品(特に野菜)が通貨として用いられる社会での、
身分を越えた恋愛を描いた作品なんですが、
出世して「お金持ち」になるのではなく、
”「野菜持ち」になるんだ”という部分がすごく印象に残っています。

貨幣・紙幣が意味をなさない時代、
お金が紙切れのようになってしまう・・・
ハイパーインフレなんかもそうかもしれません。
あっては困るし、あったら大変ですが、
そういう時代が絶対来ないとは言えないよなぁ~なんて。

万が一、そんな時代がきたらどうしますか?

現実的に可能性は少ないだろうし、
そんなことがあっては困りますが、
しぶとく生き抜く力が必要です。

小さな頃から農作業を手伝っていた身としては、
(まあ、専業でやている人からすれば笑うほどのことではありますが)
いざとなれば、自分で畑をして自給自足ができるくらいには
スキルは磨いておきたいななんてことも思います。

でもなぁ、そんな時代だと、
人が作った農作物を盗んでいく輩も出てくるだろうし、
だからといって畑を始終見張ってるわけにもいかないし。
見張ってたって強引に盗っていくヤツもでてこないとは限らないし。
とにかく、そんな時代が来ないように祈るだけです。