『心もからだも「冷え」が万病のもと』
川嶋 朗著,集英社新書
まもなく梅雨明けです。
暑くなるこの時期、
逆に冷えに気をつけなければいけません。
今週は「冷え」について書いていきます。
暑くなってくると
エアコン(クーラー)をかけたくなります。
当科でももう最近は1日中冷房をしています。
家で自分一人でいる時は
エアコンしないでおこうと一瞬考えるのですが、
仕事がら人と対面するのであまり汗をかきたくない、
そういう言い訳をして、結局昼休みもクーラーをかける生活。
昔はそんな生活でもあまり気にならなかったのですが、
ここ数年、仕事帰りに外を歩くと、
足の冷えと、ほっとしている身体に気づくようになりました。
それなら夜くらいはクーラーかけないでいればいいのだけれど、
夜は夜で、暑くては寝られないと言ってはクーラーをかける。
結局、こらえ性がないんですね。
ちょっと話が脱線してしまいましたが、
まあ僕ほどではないにせよ、
夏場、クーラーをガンガンかけている方も多いはず。
これでは、身体は冷えていきます。
飲食物もまたしかり。
ジュースなどは冷えているのは当たり前。
喫茶店で出てくるお水も冷たいし、
食事の時にもよく冷えたビールや冷酒は美味しいし、
食後のデザートにアイスクリームが出てくることも度々。
冷たい食べ物が腸を冷やし、
様々な病気のもとになっているのではないかと筆者は語ります。
確かに、冷たいものを食べる習慣は、
一般的にはせいぜい戦後70年程度かと思います。
昔は「冷やす」ということがなかなかできなかったのですから。
まあ、冬は放っておいても冷たくはなりますが、
昔は暖房だって部屋全体を温められるというのは
贅沢なことだったろうし、
冬にわざわざ冷たい物を食べようとはしなかったでしょう。
本の中にも出てきますが、
診察をしていて、患者さんに、「熱はありますか?」と尋ねると、
「36.5℃でした。」
(あ、熱はなさそうだな・・・と思ったら)
「私、平熱が35℃なんです。」と付け加えられます。
・・・それが、なんとなく平熱が低いのが自慢のように
いつも感じるですが、気のせいでしょうか?
ま、それはさておき、
外人、あるいは外国に滞在する日本人がどうかは知りませんが、
現代の日本人の平熱はかなり下がってきているように思います。
これはやはり、外から、中から
身体を冷やし続けているからかもしれません。
身体を冷えることでどんな不都合があるのか。
そのあたりのことがこの本意詳しく書いてあります。
続きは明日。