滋賀睡眠シンポジウム/睡眠障害の治療

昨日に続いて、伊藤先生の講義メモの掘り起こしです。
専門的な部分が多いので、
興味のない人はとばしてください。
誤りに気づかれた方はご連絡ください。

<睡眠障害の治療>
『適正な使用と休薬のためのガイドライン』

①ベンゾジアゼピン系:

日本はベンゾジアゼピン系薬剤の使用が非常に多い
半減期の長いものはうつや統合失調症などでのみ使用が望ましい
デパス:半減期短い・抗不安作用強い、筋弛緩作用あり
ハルシオン:同様に短時間の半減期+海馬での記憶定着を抑制
認知症との関係は現在の所不明だが不要な投薬は控えるべき

ベンゾジアゼピン系の副作用

・持ち越し作用:翌日まで
・記憶↓
・反跳性不眠
・筋弛緩⇒転倒
・大量に飲むと奇異反応(興奮・攻撃性↑・記憶障害)
・飲酒も重なると同様

②メラトニン作動薬(ラメルテオン(ロゼレム))

睡眠の位相を変える薬
早い時間に飲む
体温を下げる作用もあり
すぐには効きにくい

③オレキシン拮抗薬(スポレキサント(ベルソムラ))

オレキシンは日本人が見つけた物質
オレキシンには様々な作用があり、まだよく分かっていない
それだけに、オレキシンに関連する薬には色々な可能性がある
オレキシン↑⇒眠気↓:相関あり
ただ、髄液でしか測定できない
認知症に対してもいい?

④GABA作動薬(エスゾピクロン(ルネスタ))

抗うつ作用もあり