もう少ししますと花粉症の季節です。
今回は花粉症・アレルギー性鼻炎に用いる漢方のお話です。
インターネットで検索すれば、たくさん情報がでてくるでしょうし、
特に目新しい話ではありませんが、
自分の頭を整理する意味もあって、ここに書いてみることにしました。
<小青竜湯(しょうせいりゅうとう)(19)>
アレルギー性鼻炎・花粉症ので、第1選択として考えるなら
この漢方ですし、実際にこれで結構効きます。
ま、この小青竜湯で効かない場合にどうするか、
というところが腕の見せ所なんじゃないかとも思います。
一般的には、くしゃみ・水様性の鼻水が強い場合に
特に有効なように思います。
早ければ20分でも効いてくると思います。
市販でも小青竜湯は販売されていますので、
病院に行く時間がない人は、
薬局で購入してみてもいいかもしれませんが、
医療機関で処方してもらうよりは割高かもしれません。
医療機関のものでは、クラシエやオオスギでは錠剤もあります。
麻黄が含有されていますので、
心臓・血管系に問題がある人や、
前立腺肥大がある場合は禁忌もしくは慎重投与とないます。
<麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)(127)>
小青竜湯に比べ、高齢者に用いる場合が多い様に思います。
また、冷え症の人で有効な印象があります。
コタローからはカプセルもでています。
やはり、くしゃみ、鼻水ですが、冷え、のどの痛みがある場合に
有効と言われています。
麻黄が含まれています。
<苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)(119)>
小青竜湯の裏処方とも言われているそうです。
麻黄が入っていないので、
血圧の高い人や、前立腺肥大のある人にも使うことができます。
上記2剤よりはやや効果がマイルドな感じがします。
小青竜湯で効果があと一つの時などに併用してみるのにも
いいと思います。
<越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)>
一般的には、関節炎とか、湿疹に用いるとありますが、
目のかゆみが強い人によいと聞いたことがあります。
麻黄が含まれています。
<虎龍湯(小青竜湯+五虎湯)>
大阪のいまなか耳鼻咽喉科の今中先生が効果を示してくださっています。
麻黄の量がかなり多くなるので、僕は当初心配していたのですが、
若い人で、基礎疾患のない人であれば、かなり有効な様です。