先日、『ほめる力』という本について書きました。
そしたら、急にアンテナが開くのでしょうか?
気になる記事が目に飛び込んできました。
日本経済新聞の一番後ろのページに、
「私の履歴書」という人気のコーナーがあり、
著名人が月替わりに自分の生い立ちについて書かれています。
昨年では、ニトリホールデイングスの似鳥社長の話が秀逸でした。
そこに現在、小椋佳さんが話を書かれています。
その日本経済新聞1月5日の記事。
小学校の時に先生が音楽の授業で、
クラス全員に一人ずつ独唱させることがあったそうです。
そして、授業のあと、先生が小椋佳少年のところにやってきて、
「カンダコウジ(本名)君、お歌上手ね」
と言ってほめてくれたそうです。
当時、褒められた覚えがなかった少年には、
この一言が心に強烈に残ったそうです。
この言葉が、小椋佳さんにとって、
音楽に関わっていく原体験になったのでしょう。
ほめるという行為がいかに大きなエネルギーを生み出すか、
ということですね。
また、同紙1月4日の同じく私の履歴書の記事。
小椋佳さんは、子ども時代、弱虫泣き虫だったそうで、
泣きべそをかいては、家に戻って母親に怒られる始末。
その風貌は決して可愛いとはいえず、
親でさえも「可笑しな顔だよ」と言われていたそうな。
そんな中、お祖母さんだけは、
「この子はねえ、いい顔なんだよう。
絶対に食うに困らない顔なんだよう」
と何度も言ってくれていたそうです。
そして、結果的にはこの予言的発言が、
自分の生き様を決定づけることになったと書かれています。
これに近いことは、
齋藤孝さんの「ほめる力」の中にもあります。
『高橋是清自伝』という本を引用して、
高橋是清が小さい頃から、
「運のいい児」と言われて育てられてきたことを引き合いに、
そうした言葉のかけ方の大切さを書かれています。
実は、僕も小さい頃から母親から、
「あんたは運がいい」
とよく言われてきました。
何がどう運がよかったのかは忘れてしまいましたが、
「あんたは運がいい」
という言葉だけは頭に残りました。
そして、実際その時々で多少の波はありますが、
自分は全般的に運がいい人間だなと思っています。
というか、
ほとんど運の良さだけで生きてきている様な・・・
まず、医学部に入れたのも運みたいなものでした。
ま、その辺の話は近いうちにしたいと思います。