久しぶりに風邪をひきました2

風邪に限らずどんな病気でもそうですが、
誰もわざわざ罹りたくはありません。
そりゃ、僕でも同じです。
ただ、僕は、風邪をひいたときは、
ある意味、チャンスと思っています。

つまり、どうすれば早く治るかを身をもって経験できるからです。
まあ、おそらく必ず治るであろう風邪だから、
そんなのんきな事を言っていられるということもありますが。

みなさん、自分なりに風邪の治し方があるのではないかと思います。
もちろん、市販薬の風邪薬を飲むという行為もそうです。
しかし、「風邪はウイルスなので薬を飲んでも治らない」
というのも一度は聞いたことがあるのではないかと思います。
これは、ある程度正しい。

風邪症候群の多くはウイルス感染による上気道炎と考えられますので、
現在の所、インフルエンザの場合は治療薬が登場していますが、
風邪症候群を引き起こすウイルス
(ライノ、コロナ、RS、アデノ、コクサッキーなどなど)
こうしたウイルスに対する直接的にやっつける薬はまだありません。

風邪薬は、症状を緩和させる薬なんですね。
痛みがあれば痛み止め、鼻水が出るなら水ばなを止める薬、
鼻が詰まるなら、粘膜の腫れを引かせる薬等々。
総合感冒薬と称されるものは、
こうしたものが一定の割合で配合されています。

つまり、一般的な風邪薬は(生薬系は除く)、
いやな症状を緩和しておいて、
身体が自分の力で治るのを待つということです。

だから、本当は、風邪薬を飲んで、仕事に出かけるというのは、
本末転倒なわけです。身体を休めないといけない。
でも、そんなことができる人は、限られてますよねぇ。

風邪で耳鼻咽喉科を受診される人に対する治療も、
基本的には同じような考え方にはなります。
ただ、医院の場合、
個々の症状に合わせた薬を処方することができます。

また、抗生剤を処方することができますので、
風邪のウイルス自体はやっつけられなくても、
その後に生じる細菌感染には対処することができます。
特に、黄色や緑の鼻汁(青洟ですね)や痰が増えた場合などは、
市販の風邪薬では、ちょっと役不足かもしれません。
まあ、そういう鼻汁が出てきたら、治る兆しという人もありますが、
こじれている場合の方が多いので、
少し長引く場合は医療機関を受診した方がいいでしょう。

また、風邪に似ていて、実は別の病気というのもあります。
溶連菌感染症の場合は抗生物質がよく効きます。
また、マイコプラズマやクラミジアによる肺炎・上気道炎にも
マクロライド系やニューキノロン系の抗生物質が効きます。
こういう広義の風邪も
体力(免疫力)で克服するのが本当はよいのでしょうが、
中々身体を休めることのできない現代人は、
効く薬がある場合はさっさとやっつける方がいい場合もあるでしょう。

もちろん、クスリはリスク。
十分注意しながら服用する必要があるのは言うまでもありません。